製品説明
Xfect Protein Transfection Reagentは、クロンテック社が独自に開発したタンパク質用トランスフェクション試薬である。細胞膜を通過する性質を付与することができる細胞透過性ペプチド(CPP;cell-penetrating peptide)を目的タンパク質と混合して添加するだけで、目的タンパク質を高効率かつ低毒性に、機能を保持した状態で細胞に導入することができる(図1)。本製品は、従来高効率なタンパク質導入が難しいとされてきた、ヒト由来浮遊細胞やマウス由来ES細胞などにも有効である。プラスミドDNAを利用した遺伝子導入では、プラスミドDNAからmRNAが転写された後にタンパク質が生成されるため、目的タンパク質が細胞内に発現されるまでに12~24時間を要するが、本製品では機能を保持したタンパク質を1~2時間で直接細胞に導入することが可能である。
図1. Xfect Proteinによる簡便で迅速なタンパク質導入
図2. Xfect Protein Transfection Reagentは他社製品Cよりも8倍効率よくBeta-galactosidaseをHeLa細胞に導入可能
パネルA:Jurkat細胞に、Xfect Proteinと他社製品Cをそれぞれ用いてBeta-galactosidaseを導入した。導入1時間後に、Luminescent β-galactosidase Detection Kit II(製品コード 631712)を用いてBeta-galactosidase活性を測定し、比較した。
パネルB:HeLa細胞に4 μgのBeta-galactosidaseを導入した例
図3. 広範囲の哺乳類細胞に目的タンパク質を導入可能
パネルA:形質転換が困難な浮遊細胞や幹細胞を含む各種細胞に、Xfect Proteinおよび他社製品Cを用いてrAcGFP1タンパク質またはrDsRed-Expressタンパク質をそれぞれ4 μg導入した。導入1時間後に、フローサイトメトリーによりトランスフェクション効率を比較した。
パネルB:HeLa細胞にXfect Proteinと他社製品Cをそれぞれ用いて5 μgのrAcGFP1を導入した例
図4. 極めて低い細胞毒性
Xfect Proteinまたは他社製品Pを用いて0.25 μgのBeta-galactosidaseをHeLa細胞に導入し、導入4時間後に、WST-1 proliferation assayにより生存率を測定した。
Technical Notes
用途
広範な哺乳類細胞へのタンパク質導入
内容
・Xfect Protein Transfection Reagent(凍結乾燥品)
・Xfect Protein Buffer
・Deionized H2O
・Beta-Galactosidase Control
保存
Beta-Galactosidase Control:-20℃
その他:4℃
滅菌水に溶解後のXfect Protein Transfection Reagentは、小分け分注して-20℃で保存(6ヵ月間安定)