WEB会員ログインが必要です
マイコプラズマは微小な細菌で、動物細胞等に感染した場合、細胞の増殖や特性に有害な影響を与えることが知られています。一方でマイコプラズマは、非常に微小であるため、再生医療等製品などの製造工程で使用する不純物除去フィルターでは除去が難しく、マイコプラズマ感染が大きな問題となっています。このような理由から、細胞を主成分とする再生医療等製品などではマイコプラズマ汚染を否定することが強く求められています。
従来、培地を用いた培養法、指標細胞を用いたDNA染色法によるマイコプラズマ否定試験等がなされてきましたが、培養法では28日間、DNA染色法では4~7日間と時間を要することが課題でした。
本製品はリアルタイムPCR法を用いて、日本薬局方などの公定法で規定された7種のマイコプラズマ遺伝子を約1時間で検出します。
また、第十八改正日本薬局方 参考情報の「バイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品の製造に用いる細胞基材に対するマイコプラズマ否定試験C. 核酸増幅法(NAT)」に示されているバリデーションを実施した上で、「C.核酸増幅法(Nucleic acid amplification test:NAT)」として利用することが可能です。
*第十八改正日本薬局方参考情報の「バイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品の製造に用いる細胞基材に対するマイコプラズマ否定試験C. 核酸増幅法(NAT)」に記載された方法でのバリデーション試験を実施し、下記7菌種のMycoplasma標準品すべてにつき95%陽性カットオフ値が10 cfu/ml(M. pneumoniaeについては1 ccu/ml)以下であり、日本薬局方記載のA法(培養法)の代替法とする場合の検出感度を満たすことを確認しています。
バリデーション試験の詳細は、下記URLよりダウンロードください。本製品は、東京医科歯科大学 再生医療研究センターの清水則夫先生が、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)および国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)再生医療実現拠点ネットワークプログラムの公的支援の下で得た研究成果に基づくものであり、清水先生とタカラバイオ(株)との共同研究によって開発されました。
一般社団法人 再生医療イノベーションフォーラム作成の「試験検査法/機器のFIRM事例集(第1集)
「再生医療等安全性確保法」の下に提供される細胞等の品質管理」に本キットが掲載されています。
●1.Probe qPCR Mix | 960 μl×3本 |
○2.Primer/Probe Mix (Myco)*1 | 384 μl |
○3.Primer/Probe Mix (Spike-in)*1 | 192 μl |
○4.H2O | 1 ml×2本 |
●5.Positive Control (Myco)*2 | 300 μl |
●6.PC Dilution Buffer | 1 ml×2本 |
●7.Spike-in Control DNA | 1 ml |
*1 蛍光標識プローブ(FAM 標識)を含んでいるため、遮光に留意してください。
*2 Positive Control (Myco)を希釈し感度コントロールとして使用する場合等に使用します。