タンパク質発現

大腸菌で目的タンパク質を発現し、Hisタグを用いて発現したい。また精製後はタグを切断したい。

大腸菌での発現ベクター pCold DNAはpCold I~IV、pCold TF、pCold ProS2、pCold GSTがあり、目的に合わせて最適なベクターを選択できます。

Hisタグでの精製後、タグを切断したい場合は、pCold I DNA, pCold TF、pCold ProS2、pCold GSTなどをご使用ください。
pCold TF、pCold ProS2、pCold GSTはそれぞれ可溶化タグが付いたベクターで、融合タンパク質の可溶性の向上が期待できます。

クローニングサイトに適切な制限酵素サイトが存在しない場合は、 In-Fusion Snap Assembly Master Mixを用いると、簡単・迅速にディレクショナルクローニングが行えるので便利です。
In-Fusion Cloningは、ベクターの末端配列に相同な15塩基を、目的遺伝子増幅用プライマーの5'末端に付加し、目的遺伝子をPCR増幅することにより、任意のベクターの任意の位置にディレクショナルクローニングが可能なシステムです。
In-Fusion Cloningで目的遺伝子をPCR増幅する際は、正確性の高いPrimeSTAR Max DNA Polymerse(製品コード R045A)の使用をお勧めします。

また、形質転換には、効率の高いE. coli HST08 Premium Competent Cells(製品コード 9128)Stellar Competent Cells(製品コード 636763)をご利用ください。

クローニングしたプラスミドで宿主大腸菌を用いて発現を行います。
宿主大腸菌にはTaKaRa Competent Cells BL21(製品コード 9126)をご利用ください。また、BL21株にあらかじめシャペロンプラスミドを導入したChaperone Competent Cells BL21シリーズ(製品コード 9120~9122、9124)も可溶化の促進などに有効です。

培養終了後、Hisタグを利用した融合タンパク質の精製には、 TALON Hisタグ融合タンパク精製樹脂His60 Ni Superflow Resin等の製品をお勧めします。

※実験の成功を保証するものではないことを予めご了承ください。