CAR-T細胞などの自家細胞製剤では、レンチウイルスベクターなどのウイルスベクターを用いてCAR遺伝子を宿主ゲノムへ導入する方法が広く用いられています。一方で、ウイルスベクターの挿入位置の制御は難しく、がん関連遺伝子もしくはがん遺伝子の近傍に挿入された場合、細胞増殖に影響を及ぼす可能性があります。そのため、細胞製剤の特性解析においては挿入位置の確認に加え、特定のクローンが過度に増殖していないかを評価することは重要です。
従来法であるLAM-PCR(Linear Amplification–Mediated PCR)は、ウイルスベクターを起点にゲノム隣接配列を増幅し、挿入位置のバリエーションを定性的に評価する手法ですが、定量性に課題があり、クローン頻度を正確に比較することが難しい場合があります。
本サービスでは、NGS技術を用いて挿入位置を網羅的に検出し、リード数に基づいて各クローンの頻度を定量的に評価します。これにより、挿入位置情報とクローン構成の両面から遺伝子導入細胞の特性解析を支援します。
遺伝子導入用ウイルスベクター両端に存在する繰り返し配列(レンチウイルスベクターの場合、LTR;Long Terminal Repeat配列)に対してカスタム設計したプローブにて挿入位置および近傍配列を濃縮し、ショートリードシーケンスによって宿主ゲノム情報の遺伝子挿入位置を検出します。