Lenti-X GoStix Plusによるレンチウイルス量の測定では、Lenti-X GoStixアプリでGoStixカセットをスキャンし、テストバンドとコントロールバンドの画像を取り込み、各バンドの強度を測定して計算した結果をGoStix Value (GV)として表示します。
ELISA法で測定されたp24タンパク質量やqPCRで測定されたウイルスゲノムのコピー数は、その結果が感染力価と相関することが知られています。同じ様に、GVも感染力価と相関します。
なお、ウイルス力価(IFU/ml)を求めるには、あらかじめ感染力価が既知の標準ウイルスを用いてGVからIFU/mlへの換算値を求めておくことが必要です。
パッケージング細胞の培養上清中に十分なウイルスが含まれ、回収・精製に適している場合、GoStix Plusのテストバンドに明瞭なラインが現れる。スマートフォンが無い場合、5×105 IFU/ml*以上の力価を定性検出できる。
* IFU:ウイルス力価はHT1080細胞に感染させフローサイトメーターで測定
p24タンパク質はレンチウイルスキャプシドを構成する4つのタンパク質の一種で、HIV-1 gag遺伝子にコードされている。パッケージング細胞上清中に存在するp24の量を定量することにより、レンチウイルス力価を測定することができる。
Lenti-X Packaging Single Shotsレンチウイルスパッケージングシステムを用いてZsGreen1発現レンチウイルスを作製し、HT1080細胞にウイルスを感染させ、フローサイトメーターによってウイルス感染効率(%)を調べた。また、Lenti-X p24 Rapid Titer Kitを用いてウイルスp24値を、Lenti-X GoStix Plusを用いて GoStix Valueをそれぞれ調べた。HT1080感染のM.O.I.と感染効率をプロットし、それに対するELISAおよびGoStix Valueの結果の同等性を検証した。蛍光顕微鏡の写真は感染48時間後の細胞の様子を示している。
Lenti-X Packaging Single Shotsレンチウイルスパッケージングシステムを用いてZsGreen1発現レンチウイルスを作製し、得られたウイルスサンプルを段階希釈した。各希釈サンプルをLenti-X GoStix Plusカセットに添加して解析を行った。また、各希釈サンプルをHT1080細胞に感染させてIFU/mlの測定を行った。予めテストサンプルと同じパッケージングシステム、同じ培養時間によって作製した標準ウイルスを用いてGVからIFU/mlへの換算率を求めておき、段階希釈サンプルのGVからウイルス力価(IFU/ml)を算出した。
Lenti-X GoStix Plusの結果から計算したIFU/mlを実際に細胞に感染させて測定したIFU/mlとの相関性を示した。
市販の3種類のレンチウイルスベクターおよびパッケージングシステムを用いてZsGreen1発現レンチウイルスを作製した。それぞれのウイルスサンプルを希釈し、Lenti-X GoStix Plusカセットに添加し、解析を行った。 また、それぞれの希釈サンプルをHT1080細胞に感染させ、正確なタイター(IFU/ml)を測定した。 予めテストサンプルと同じパッケージングシステム、同じ培養時間によって作製した標準ウイルスを用いてGVからIFU/mlへの換算率を求めておき、それぞれの希釈サンプルのGVからウイルス力価(IFU/ml)を算出した。