製品説明
本製品は、動物組織、培養細胞、バクテリア、酵母などから高純度ゲノムDNAを迅速に精製するためのキットである。35 μgまでの高純度ゲノムDNAが調製可能である。
サンプルの溶解は、SDSとProteinase Kを含む溶液中で56℃で行う。NucleoSpin Tissue Columnのシリカ膜へのDNAの結合を最適化するため、溶解液に大量のカオトロピック塩とエタノールを加える。シリカ膜への結合は可逆的で核酸に特異的であるため、不純物は洗浄バッファーにより効果的に除かれる。高純度のゲノムDNAは最終的に低イオン強度、弱アルカリ性のElution Bufferにより溶出され、PCRやサザンブロッティング、酵素反応など次の実験に直接使用することができる。
原理 | シリカメンブレン法 |
形状 | ミニスピンカラム |
サンプル量 | ~25 mg 組織、102~107個 培養細胞 |
精製サイズ | 200 bp~約50 kb |
回収量 | 20~35 μg |
A260/280 | 1.7~1.9 |
溶出液量 | 60~100 μl |
精製時間 | ~20分(溶解後) |
結合容量 | 60 μg |
内容
・NucleoSpin Tissue Columns
・Collection Tubes (2 ml)
・Lysis Buffer T1
・Buffer B3*
・Wash Buffer BW
・Wash Buffer B5 (Concentrate)
・Elution Buffer BE**
・Proteinase K(lyophilized)
・Proteinase Buffer PB
* 従来は、Buffer B1、Buffer B2を混合してBuffer B3を調製していましたが、Lot.1211/***よりBuffer B3(調製済)が含まれています。
** 組成:5 mM Tris-HCl, pH 8.5
保存
室温
本製品以外に必要な試薬、機器(主なもの)
試薬
・96~100%エタノール
器具
・1.5 mlマイクロチューブ
・ピペットチップ(滅菌済)
・ピペット
・微量高速遠心機
・ボルテックスミキサー
・ヒートブロック
・サンプル破砕用ホモジェナイザー
操作手順
用途
- マウス尾など動物組織からのゲノムDNA精製
- 培養細胞、バクテリア、酵母からのゲノムDNA精製
- 糞便、尿、生検サンプルなど臨床検体からのゲノムDNA精製
- 血液痕、毛髪、口腔粘膜、タバコの吸い殻など法医学サンプルからのゲノムDNA精製
- FFPE組織切片からのゲノムDNA精製
- NucleoCardなど濾紙血からのゲノムDNA精製
- 精製DNAはマルチプレックスPCR、サザンブロッティング、酵素反応などに利用可能
NucleoSpinはマッハライ・ナーゲル社の登録商標です。