製品説明
NucleoSpin Tissue XSは、組織、血液、細胞などの微量・少量サンプルからゲノムDNAを精製するキットである。シリカ膜技術をもとに、革新的なカラム構造により、従来キットを超えた微量なサンプルへの対応が可能となった。本製品は、漏斗状リングにセットされた小径のシリカ膜を特長としている(図1)。この構造により、小さい膜領域に正確にサンプルをアプライすることができ、さらにわずか5~30 μlという少量での溶出が可能である。NucleoSpin Tissue XSは、LCM組織、生検サンプル、血液痕、口腔粘膜、法医学サンプル、FFPE、その他微量サンプルに利用できる。
| 図1 革新的リング構造
ファンネル型のリングを採用することで、径の小さいシリカメンブレンを保持。効果的に少量DNAを結合させ、さらに5~30 μlという非常に少量の液で溶出できる。 そのため、得られたDNA溶液は高濃度となる。
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原理 | シリカメンブレン法 |
形状 | XSスピンカラム |
サンプル量 | 0.025~10 mg 組織 1~30 μl 新鮮、凍結血液 10~10,000 cells 培養細胞 0.001~10 mg FFPE組織 15~30 mm2 FTAカード |
精製サイズ | 200 bp~約50 kb |
回収量 | 100 cells HeLa:0.1~0.5 ng
1,000 cells HeLa:1~5 ng 10,000 cells HeLa:10~50 ng 0.025 mg マウス肝臓:20~100 ng 0.25 mg マウス肝臓:200~1,000 ng 2.5 mg マウス肝臓:600~3,000 ng |
A260/280 | 1.7~1.9 |
溶出量 | 5~30 μl |
精製時間 | 20分(溶解後) |
結合容量 | 50 μg |
内容
・Lysis Buffer T1
・Lysis Buffer B3
・Wash Buffer B5 (Concentrate)
・Elution Buffer BE*
・Proteinase K(凍結乾燥品)
・Proteinase Buffer PB
・NucleoSpin Tissue XS Columns
・Collection Tubes (2 ml)
* 組成: 5 mM Tris-HCl, pH 8.5
保存
室温
本製品以外に必要な試薬、機器(主なもの)
試薬
・96~100%エタノール
器具
・1.5 mlマイクロチューブ
・ピペットチップ(滅菌済)
・ピペット
・微量高速遠心器
・ヒートブロック
操作手順
用途
- 動物組織(LCMサンプルなど)からのDNA精製
- 培養細胞、バクテリア、酵母からのDNA精製
- 生検サンプルなどの臨床検体からのDNA精製
- 血液痕、口腔粘膜などの法医学サンプルからのDNA精製
- FFPE組織からのDNA精製
- 精製DNAはマルチプレックスPCR、リアルタイムPCRなどに利用可能
NucleoSpinはマッハライ・ナーゲル社の登録商標です。