Cellartis 3i mES/iPSC Culture Mediumは、自己複製能力をground stateに保ったままで、マウスES細胞の樹立、維持、増殖に使用できる完全合成細胞培養用培地である(組成は非公開)。
本培地には分化誘導シグナルを抑え、刺激性サイトカイン無しに多能性を維持しながら増殖させる働きをする3種類の低分子阻害剤が含まれている。そのため、本培地は多分化能の研究のために利用される。また、通常条件下ではES細胞を樹立しにくいマウス種からES細胞を得るときにも使用できる。Cellartis 3i mES/iPSC Culture Mediumで培養されたマウスES細胞は、LIF(Leukemia Inhibitory Factor)、BMP(Bone Morphogenetic Protein)の存在下での培養と同程度の倍加時間で増殖を続け、さらに、より高い多能性クローン形成能を示す。
さらにC57BL/6NマウスでのGerm-line transmission効率が良好であることも報告されている。(参考文献2)
Cellartis 3i mES/iPSC Culture Medium、または慣用培地で培養したマウスES細胞E14Tg2A株(左)とアルカリホスファターゼ染色画像(右)
Cellartis 3i mES/iPSC Culture Mediumで培養した細胞は、ムラのない染色像から均一な未分化細胞であることが分かる。
(弊社比較データ)
ジーンターゲティングを目的として、Cellartis 3i mES/iPSC Culture Medium+LIFおよびA社培地+LIFで10継代培養したマウスES細胞(C57BL/6Nマウス由来)を8細胞期胚(CD1(ICR))にインジェクションし、翌日移植して生まれてくるマウス個体の毛色にてキメラ率を検証した。
その結果、Cellartis 3i mES/iPSC Culture Mediumを使用した場合、マウスは全てC57BL/6N由来の黒い毛色であり、キメラ率が良好であることが確認できた。
本データは、東京大学 国際高等研究所 ニューロインテリジェンス国際研究機構
鵜飼 英樹 先生よりご提供いただきました。
※ 1、2 ともに培養容器の培養面が完全に浸る液量を加えてください。
※ 細胞を播種する直前にコーティング剤を除去してください。
※ ポリ-L-オルニチン溶液は水溶液が市販されています。
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