神経分化培地 NDiff® 227(論文報告名:N2B27)

マウスES細胞の神経分化やヒトiPS/ES細胞のGraoud State維持に
  • 接着単層培養条件下でのマウスES細胞の神経分化に適した完全合成無血清培地
  • 適切な因子の添加によるマウスES細胞の培養も可能
  • ヒトナイーブ型iPS細胞誘導の研究に
製品コード メーカー
略称
製品名 容量 価格(税別)
キャンペーン価格
特記事項 説明書、CoA
データシート
ベクター情報
参考資料 カート
Takara Code
Y40002

TKR

タカラバイオ(株)
NDiff® 227
各種細胞に最適化された専用増殖培地等 カスタム製造について
500 ml ¥55,000
¥46,750
2024/11/25~
2025/03/31

説明書・データシート・ベクター情報
Y40002
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製品説明

NDiff 227培地(論文報告名:N2B27培地)は、接着単層培養条件下のマウスES細胞を神経細胞へ分化させるための完全合成、無血清培地である(組成は非公開)。本培地は、添加因子を加えることにより、マウスES細胞の無血清、フィーダー細胞非存在下での培養にも使用できる(参考文献2)。さらに増殖因子を添加することにより、ヒトES細胞の培養(参考文献3,4)や、ground-stateでのヒトiPS細胞培養(参考文献6)にも利用できる。
FGFを添加することにより、NDiff 227培地(論文報告名:N2B27培地)はマウスES細胞から、肝臓や膵臓へ分化できるADE(Anterior Definitive Endoderm)前駆体を生じることも可能である(参考文献5)。

保存

-20℃(融解後は4℃で保存し、4週間以内に使用する)
必ず遮光して保存すること。
製品写真

アプリケーション

マウスES細胞の神経分化
図1. NDiff227を用いたnaïve iPS細胞への誘導と維持培養
NDiff227を用いた培養法(培養プロトコールの詳細はこちら)にて、ヒトiPS細胞株 Cellartis human iPS cell line 18 (ChiPSC18)(製品コード Y00305)のnaïve化と維持培養を行ったところ、培養18日目に矢印の培養形態を示した(図A)。また、naïve iPSマーカー(SUSD2)陽性細胞が得られ、 培養18日目以降、80%を超える高いnaïve iPSマーカー陽性率で維持することができた(図B)。
マウスES細胞の神経分化
図2. マウスES細胞の神経分化
マウスES細胞から神経細胞への分化を下記培養例に従って行った。

<培養例>
  1. 継代数の少ない、フィーダー細胞非依存性のES細胞を2.5~10×103 cells/cm2の密度でゼラチンコートプレートにNDiff 227培地を用いて播種する。
  2. 1~2日ごとに培地交換する。神経細胞への分化の初期段階で、かなりの数の死細胞が観察される。
  3. 神経細胞への分化を形態観察、またマーカーの発現などで観察する。神経細胞への分化は4~6日目から観察され、7~9日目にニューロン成熟が見られる。
    注意:上記条件は標準的なものであり、各細胞株によって条件検討が必要である。
抗Nestin抗体 (神経前駆細胞マーカー)と抗TUJ1抗体(ニューロンマーカー)による免疫染色結果
図3. 抗Nestin抗体(神経前駆細胞マーカー)と抗TUJ1抗体(ニューロンマーカー)による免疫染色結果
NDiff227培地で培養したマウスES細胞E14Tg2A(培養9日目)は神経細胞に分化していることが確認できた。

使用例

マウスES細胞の神経細胞への分化
  1. 継代数の少ない、フィーダー細胞非依存性のES細胞を2.5~10×103 cells/cm2の密度でゼラチンコートプレートにNDiff 227培地を用いて播種する。
  2. 1~2日ごとに培地交換する。神経細胞への分化の初期段階で、かなりの数の死細胞が観察される。
  3. 神経細胞への分化を形態観察、またマーカーの発現などで観察する。神経細胞への分化は4~6日目から観察され、7~9日目にニューロン成熟が見られる。
    注意:上記条件は標準的なものであり、各細胞株によって条件検討が必要である。

使用文献

Autotaxin-mediated lipid signaling intersects with LIF and BMP signaling to promote the naive pluripotency transcription factor program
Cody K, Masayo S-Y, Leeanne G, Yohei H, Salma S, Rik D, Michio A, Barbara P, Shinya Y, Kiichiro T (2016) PNAS 113(44): 12478-12483

参考文献

  1. Conversion of embryonic stem cells into neuroectodermal precursors in adherent monoculture.
    Ying QL, Stavridis M, Griffiths D, Li M, Smith A (2003) Nature Biotechnology 21:183-186.
  2. BMP induction of Id proteins suppresses differentiation and sustains embryonic stem cell self‐renewal in collaboration with STAT3.
    Ying QL, Nichols J, Chambers I, Smith A (2003) Cell 115:281-292.
  3. Expansion of Human Embryonic Stem Cells in Defined Serum‐Free Medium Devoid of Animal‐Derived Products.
    Li Y, et al. (2005) Biotechnology and Bioengineering 91:688-698.
  4. Long‐term self‐renewal and directed differentiation of human embryonic stem cells in chemically defined conditions.
    Yao S, et al. (2006) PNAS 103(18):6907-6912.
  5. Anterior Definitive Endoderm from ESCs reveals a role for FGF signaling.
    Morrison G, Oikonomopoulou I, Portero Migueles R, Soneji S, Livigni A, Enver T, Brickman J (2008) Cell Stem Cell 3:402-415.
  6. Resetting transcription factor control circuitry toward ground-state pluripotency in human.
    Takashima Y, et al. (2014) Cell 158(6):1254-1269.

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