製品説明
Plant DNA Isolation Reagentは、塩化ベンジル法に基づいたReady-to-useな試薬で、植物からゲノムDNAを簡易的に抽出するために使用する。塩化ベンジルはセルロースなどの細胞壁成分の水酸基をベンジル化し、細胞壁を破壊する効果を持つことが知られている。本製品ではこの効果を利用することで、植物サンプルを凍結溶解後、ピペットチップの先などで数回チューブ壁に押しつける操作を行うだけで細胞壁の破壊が可能である。従来植物からの核酸抽出時に必要とされてきた液体窒素中での乳鉢を用いた粉砕処理を省略することができるため、乳鉢や乳棒を準備する必要がなく、一度に多数のサンプルを処理する場合にたいへん便利である。さらに、試薬組成の改良により熱処理時間はわずか15分間で、DNA溶液回収までの操作は約30分間で終了する。得られたゲノムDNAはPCR、制限酵素処理反応に利用できる。
内容
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Extraction Solution 1 | 40 ml |
Extraction Solution 2 | 8 ml |
Extraction Solution 3 (100% Benzyl Chloride) | 15 ml |
本製品以外に必要な試薬
イソプロパノール
70%エタノール
TE Buffer
RNase A (必要に応じて使用)
その他必要な器具、機材
マイクロピペット
マイクロピペット用チップ
1.5 ml マイクロチューブ
マイクロ遠心機 (12,000 rpmの遠心が可能なもの)
ウォ-タ-バス (50℃で使用可能なもの)
卓上遠心機
ボルテックスミキサー 保存
室温
Extraction Solution 2は低温で保存すると析出する場合がある。析出物が生じた場合は50℃で溶解後、室温に戻してから使用する。
使用上の注意
Extraction Solution 3の構成試薬である塩化ベンジルは、消防法危険物 第4類引火性液体 第二石油類 危険物等級IIに指定されている。添付の安全データシート(SDS)を参照の上、取り扱いには十分注意する。
操作フロー
備考