製品説明
ブタ肝臓から固定化RNase Aカラムでアフィニティー精製したRNase Inhibitorである。
RNase Aと1:1の複合体を形成し、ribonuclease作用に対し高い非拮抗阻害(Ki=4×10-10 M)を示す。この反応は可逆的であり、尿素あるいはsulfhydryl試薬で複合体を解離させることによりribonuclease作用は復活し、inhibitorは不可逆的に失活する。また、従来の拮抗性阻害剤(ヌクレオチド類、無機リン酸類)とは異なり、タンパク質であるので、反応系からフェノール処理により容易に除くことができる。
なお、RNase H活性は阻害しない。
保存
-20℃
濃度
40 U/μl
形状
20 mM | HEPES-KOH緩衝液(pH7.5) |
50 mM | KCl |
5 mM | DTT |
50% | グリセロール |
活性の定義
5 ngのRNase Aの活性を50%阻害する活性を1 Uとする(RNase Aの活性はCyclic2', 3'-CMPから生成する3'-CMPを定量して求める)。
品質管理データ
使用上の注意
阻害活性は広いpH域でみられ、pH7~8で最大となる。
用途
- cDNA合成反応(Ribonuclease Inhibitor 0.5 U/μl reaction) 3)
- Polysome isolation(Ribonuclease Inhibitor 1,000 U/ml reaction)4)
- In vitro translation(Ribonuclease Inhibitor 1 U/μl reaction)4)
- In vitro transcription with cell-free extract
(Ribonuclease Inhibitor 20 U/μl reaction)5)
- In vitro transcription with SP6 or T7 RNA polymerase
(Ribonuclease Inhibitor 1 U/μl reaction)6)
注意
本製品には反応用バッファーは添付されていない。
起源
Porcine liver
一般的性質
- 分子量
約50,000
- サブユニット
シングルポリペプチド
- 至適pH
pH5~8(max. Inhibition at pH7~8)
- 活性化剤
還元剤DTT(freeの-SH基の保護のため、形状バッファーには最低1 mMのDTTが必要。長期間保存の場合は5 mM必要)
- 阻害剤
sulfhydryl reagents
p-hydroxymercuribenzoate
N-ethylmaleimide
- 安定性
活性維持にはfreeのSH基が必要。泡立ち、あるいは強い衝撃(vortex等)により失活することがある。