製品説明
TransIT-PRO Transfection Kitは、浮遊培養のCHOと293細胞において高収量のタンパク質発現を行うための、動物由来成分を含まない形質転換キットです。
プラスミドDNAの一過性導入による目的タンパク質発現を最大にすることにより、タンパク質生産の時間が節約できます。本製品は、さまざまな培地組成で利用可能なため、一過性発現、安定発現の両方で同じ培地を利用できます。
TransIT-PROはタンパク質生産において、直鎖ポリエチレンイミン (linear PEI )よりも優れています。
図1. 浮遊培養CHO細胞での高タイター抗体生産
TransIT-PRO:PRO Boost Reagent:DNA(1:1:1)、25 kDa linear PEI:DNA(6:1)、L社同等品:DNA(1:1)の条件で、一過性に遺伝子導入したヒトIgG1をCHO細胞で産生させた。使用プラスミドDNA量は、1 ml培養液につき1 μgを使用し、0.5×10
6細胞/mlで形質転換を行った。
パネルA:3、5、7日後に培養上清をhuman IgG-Fc sandwich ELISAを使用して測定した。パネルB:7日後の上清をウェスタンブロット法により解析した。S1、S2、S3はそれぞれ1.6 mg/L、3.2 mg/L、6.3 mg/LのIgGスタンダードである。
図2. さまざまな培地で高収量なタンパク質産生が可能
CHO細胞を図1と同様の方法により、24ウェルプレートで遺伝子導入させた。
パネルA:48時間後のルシフェラーゼ活性測定
パネルB:5日後のヒトIgG1量(human anti-Fc sandwich ELISA法による)
使用培地:BD Select CD1000 medium(Becton, Dickinson社)、BD Select CHO medium(Becton, Dickinson社)、FreeStyle CHO Expression medium(Life Technologies)、ProCHO 5 medium(Lonza社)、PowerCHO 2 CD medium(Lonza社)
図3. 浮遊培養293細胞での高収率タンパク質産生
TransIT-PRO(試薬:DNA =1.5:1)または、L社同等品(試薬:DNA=2:1)を用い、FreeStyle 293‐F cells(Life Technologies)に一過性で10種類の分泌タンパク質(抗体を含まない)を発現させた。培養にはFreeStyle 293 Expression Mediumを用い、トランスフェクションは細胞密度1×10
6 cells/mlで実施した。タンパク質発現培養は1~6Lスケールで行った。(ユーザー様提供データ)
実験の詳細は
こちらをご確認ください。
図4. 一過性遺伝子導入のスケールに関係なくタンパク質を高産生
CHO-S細胞にヒトIgG1遺伝子をコードしたプラスミドを一過性に遺伝子導入した。
TransIT-PRO:PRO Boost Reagent:DNA=1:0.5:1の比率で、0.5×10
6細胞/mlの細胞濃度で導入された。使用培地は、BD Select CD1000 培地を使用した。4 ml培養は、24-well deep well shake block、40 mlは125 ml Erlenmeyer 撹拌フラスコ、40 mlは125 ml 2枝付スピナーフラスコ、400 mlは500 ml 2枝付スピナーフラスコで行った。
内容
TransIT-PRO Transfection Kit(製品コード MIR5700)
TransIT-PRO Reagent | 1.0 ml |
PRO Boost Reagent | 1.5 ml |
用途
浮遊培養のCHO、293細胞でのタンパク質生産のための遺伝子導入
保存
-20℃
トランスフェクション試薬選択 オンラインツール
◆選択ガイド
◆検索ツール
“Reagent Agent”は、Mirus社が提供するトランスフェクション試薬の検索ツールです。
細胞と導入する核酸の種類から、推奨されるトランスフェクション試薬を検索することができます。