ssDNA-Seq Kit

ssDNAを直接繋げる独自技術により、わずか10 pgの断片化の進んだDNAや短鎖ssDNAからでもNGS解析が可能
  • 一本鎖DNAと二本鎖DNAの両方からイルミナ社の次世代シーケンサー(NGS)用ライブラリーを調製
  • 断片化の進んだDNA、損傷や分解を受けたDNAに最適
  • 短鎖一本鎖DNA(50 base)からのNGS解析が可能
  • 超微量DNAサンプル(10 pg~250 ng)に対応
  • 簡便なワークフローで、2時間以内にライブラリー調製が可能
製品コード メーカー
略称
製品名 容量 価格(税別) 特記事項 説明書、CoA
データシート
ベクター情報
参考資料 カート
Takara Code
NN0003

TKR

タカラバイオ(株)
ssDNA-Seq Kit
NEW ライセンス
24回 ¥198,000
説明書・データシート・ベクター情報
NN0003
NN0004

TKR

タカラバイオ(株)
ssDNA-Seq Kit
NEW ライセンス
96回 ¥448,000
説明書・データシート・ベクター情報
NN0004
本キットにはIndexが含まれていません。Unique Dual Index Kit(製品コード 634752/634753/634754/634755/634756)を別途ご購入ください。
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製品説明

ssDNA-Seq Kitは、一本鎖DNA(single strand DNA:ssDNA)、および二本鎖DNA(double strand DNA:dsDNA)からイルミナ社の次世代シーケンサー(NGS)ライブラリーを調製する製品です。
本製品は、ssDNA同士を結合できるSingle strand DNA Ligase(SDL)を用いたNGSライブラリー調製法を採用しています。サンプルに含まれるすべてのDNAを熱変性によりssDNAとし、それらのssDNAはSDLによりNGSライブラリー調製に用いられます。
従来のdsDNAのNGSライブラリー調製で失われていたssDNAや損傷分解DNAにも対応可能で、以下のような様々なssDNAおよびdsDNAからのライブラリー調製と解析に最適です。高効率なssDNAライゲーション技術により、超微量DNA(10 pg~)からの解析が可能であり、Ultra-short ssDNA(50 base)のNGS解析も可能です。
  • ssDNA
  • ゲノムDNA
  • 環境DNA
  • ウイルスゲノム
  • dsDNA
  • FFPE由来DNA
  • 古代DNA
  • 合成オリゴ
  • ssDNAとdsDNAの混合物
  • cell-free DNA
  • Ultra-short ssDNA
  • DNAアプタマー


表1.ssDNA-Seq Kitの対象サンプル一覧 横にスクロールできます
ssDNA-Seq Kitの対象サンプル一覧


ssDNA-Seq KitはssDNA(ssDNA)とdsDNA(dsDNA)からライブラリー調製が可能
図1.ssDNA-Seq KitはssDNAとdsDNAからライブラリー調製が可能
ssDNA合成オリゴ200 baseとdsDNA合成オリゴ200 bpの混合産物を使用してDNAライブラリーをssDNA-Seq KitとThruPLEX Tag-Seq HV(製品コード R400742)で調製した。NextSeq 2000でペアエンドシーケンス(2×150 bp)を行った。解析はBowtie2を使用し、それぞれの既知配列にアライメントした。
ThruPLEX Tag-Seq HVはdsDNAからライブラリー調製が可能であるのに対し、ssDNA-Seq KitはssDNAとdsDNA両方からライブラリー調製が可能であることが示された。


ライブラリー調製フローの概略図
図2.ライブラリー調製フローの概略図
本製品は、ssDNAに直接アダプターをライゲースする技術により、断片化の進んだDNAであっても安定したライブラリー収量を得ることが可能である。


断片化度合いの異なるヒトゲノムから調製したDNAライブラリーの波形
図3.断片化度合いの異なるヒトゲノムから調製したDNAライブラリーの波形
Human Genomic DNA、および断片化スコアが異なるFFPE試料由来DNAから、本製品を用いてDNAライブラリーを調製した。超音波発生装置(Covaris)で断片化処理されたHuman Genomic DNAとFFPE試料由来DNAをそれぞれ10 ng使用した。調製したライブラリーをTapeStation HD5000(Agilent Technologies)でサイズを評価したところ、断片化度合いの異なるいずれのサンプルにおいても良好なDNAライブラリーの波形が確認された。NextSeq 2000でペアエンドシーケンス(2×150 bp)を行い、Bowtie2を使用してGRCh38にアライメントしたところ、いずれの断片化度合いのサンプルからも97%以上のマッピングが確認された。
DIN値はTapeStation Genomic DNA(Agilent Technologies)により算出される断片化を示す値であり、DIN値の低いDNAサンプルは断片化の進んでいることを示す。各サンプルの断片化度合いをTakara FFPE DNA QC All-in-One Kit(製品コード NN0001)を用いてLong/Short比で評価した結果は以下の通りであり、L/S比が0.02と過度に損傷したDNAからでもライブラリー調製が可能であることが確認された。
  • DIN: 9.9=L/S: 0.95
  • DIN: 4.9=L/S: 0.30
  • DIN: 3.8=L/S: 0.10
  • DIN: 2.6=L/S: 0.04
  • DIN: 1.6=L/S: 0.02


合成オリゴのDNAライブラリーの波形
図4.合成オリゴのDNAライブラリーの波形
ssDNA合成オリゴ160 base 10 ngおよび合成オリゴ50 base 100 ngから、本製品を用いてDNAライブラリーを調製した。TapeStation(Agilent)でDNAライブラリーのサイズを評価し、各サンプルにおいて良好な波形が確認された。合成オリゴ50 baseの高分子側のピークはバブル構造によると考えられる。
NextSeq 2000でペアエンドシーケンス(2×150 bp)を行い、BWA-MEMを使用して160 baseおよび50 baseの既知配列にアライメントした。合成オリゴ160 baseでは97%以上のマッピングが確認された。一方で、合成オリゴ50 baseでは89%以上のマッピングが確認された。


カバレッジの均一性
図5.カバレッジの均一性
超音波発生装置(Covaris)で断片化されたHuman Genomic DNA 10 ng (n=2)から、本製品を用いてDNAライブラリーを調製した。NextSeq 2000でペアエンドシーケンス(2×150 bp)を行い、リード数はtotal 900万リードにダウンサンプリングした。縦の灰色のバーは、100 bp windowsを用いて予想されるGC含量分布を表している。この結果から、本製品はGC含有量に依らず均一なカバレッジを示すことが確認された。

表2.ssDNA-Seq Kitは断片化の進んだDNAに最適
Human Genomic DNA 10 ng、断片化の程度が異なるFFPE試料由来DNA 10 ngおよび血漿から抽出したcell-free DNA 10 ngから、本製品を用いてDNAライブラリーを調製した。NextSeq 2000でペアエンドシーケンス(2×150 bp)を行い、リード数はtotal 100万リードにダウンサンプリングした。解析はBowtie2とPicardを使用した。
断片化の進んでいないDNA(Human Genomic DNA)と断片化の進んだDNA(FFPE試料とCell-free DNA)はいずれも97%以上の高いマッピング率を示し、高品質なシーケンス結果を示した。
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試料名Total reads alignedMapping(%)Duplicate(%)Chimera(%)Library yield (ng)
Human Genomic DNA9.79×10598.590.770.791,088
FFPE試料由来DNA (DIN:4.9)9.78×10598.390.950.85560
FFPE試料由来DNA (DIN:3.8)9.75×10598.180.881.10395
FFPE試料由来DNA (DIN:2.6)9.76×10598.220.941.21394
FFPE試料由来DNA (DIN:1.6)9.62×10597.140.951.25101
Cell-free DNA9.82×10598.820.921.61468
Total reads alignedは参照ゲノム配列にアラインメントされたリード数を示す。
Mapping(%)は参照ゲノム配列にアラインメントされたリードの割合を示す。
Duplicate(%)は、PCRによるライブラリー調製の際に生じる、同じ配列のDNAフラグメントを由来とするリードの割合を示す。
Chimera(%)は、ゲノムの二つの異なる部位にアライメントされたリードの割合を示す。

内容

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NN0003
24反応
NN0004
96反応
1
Preparation enzyme
24 μl96 μl
2
Preparation buffer
48 μl192 μl
()
TE buffer
1 ml×36 ml×2
3
SDL enzyme
48 μl192 μl
4
SDL buffer
600 μl1.2 ml×2
5
SDL adapter
24 μl96 μl
6
Extension polymerase Premix
600 μl×21.2 ml×4
7
Extension primer
24 μl96 μl
8
VDC enzyme
24 μl96 μl
9
VDC buffer
150 μl600 μl
10
PCR polymerase Premix
600 μl1.2 ml×2
TE bufferのコンポーネントカラーは以下です。
NN0003:(白色)
NN0004:(コンポーネントカラー無し)

保存

-20℃

本製品以外に必要な試薬、機器(主なもの)

  • Unique Dual Index Kit(製品コード 634752/634753/634754/634755/634756)
  • NucleoMag NGS Clean-up and Size Select(製品コード 744970.5/744970.50/744970.500)
  • サーマルサイクラー(例:Clontech PCR Thermal Cycler GP(製品コード WN400))
  • 80%(v/v)エタノール(用時調製)
注意事項
  • 本ページの製品はすべて研究用として販売しております。ヒト、動物への医療、臨床診断用には使用しないようご注意ください。また、食品、化粧品、家庭用品等として使用しないでください。
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