レトロウイルスゲノムからパッケージングシグナル(ψ)と両端のLTR配列を残し、目的遺伝子が挿入されたレトロウイルスベクターは、標的細胞の染色体に確実に目的遺伝子を挿入できるため、長期安定遺伝子発現が期待できます。本受託サービスでは、レトロウイルスの構造タンパク質であるgag-pol、envを発現するプラスミドと、組換えレトロウイルスゲノムmRNAを発現するプラスミドを宿主細胞に同時トランスフェクションすることによって一過性にレトロウイルスベクターを取得します。
gag-pol発現プラスミド、env発現プラスミド、およびレトロウイルスベクタープラスミドを同時トランスフェクションすることによって、細胞内で発現したgag-polタンパク質、envタンパク質、および組換えレトロウイルスゲノムRNAがアセンブルして組換えレトロウイルス粒子が出芽します。エンベロープ遺伝子はマウス、ラットに感染可能なecotropic-env、あるいはヒトを含む多くの哺乳動物細胞に感染可能なamphotropic-envから選択していただきます。トランスフェクションから48時間後の培養上清をフィルターろ過してレトロウイルスベクター液とし、小分け分注して納品いたします。
サービス項目 | 参考価格 | 参考納期 |
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レトロウイルスベクターの作製 [2種類] 各10 ml(リアルタイムPCR力価測定) 各40 ml(リアルタイムPCR力価測定) | ¥1,500,000 ¥2,050,000 | 8~9週間 |
(オプション) プラスミドDNA構築* |
¥170,000~/件 ※遺伝子長で変動 | 4~7週間 |
(オプション) レトロウイルスベクターによる遺伝子安定発現細胞株作製 | ¥1,500,000~ | 12週間~ |
・プラスミドDNAの構築からの場合 | プラスミドDNA | 3 μg以上 |
・レトロウイルスベクターの作製からの場合 | プラスミドDNA | 10 μg以上 |