凍結組織などを提供いただき、空間位置情報配列(Spatial barcode)を付加したビーズ(直径10 μm)が敷き詰められたTile Slide上に、解析対象となる組織切片を配置します。UV照射することでビーズからDNAバーコードを遊離し、近傍の核にDNAバーコードを浸透させます。その後、核を抽出し、Chromium Xを用いてシングルセルに分画後、シーケンスライブラリーを作製します。NovaSeqなどの次世代シーケンサーで解析後、専用ソフトで解析することで、高感度な空間遺伝子発現マップを構築します。核に直接位置情報を付加することで、真のシングル核(セル)空間解析を実現します。
※
Curio Trekker Single-Cell Spatial Mapping Kitを事前にご購入いただきます。
※スライド作製等の一部作業は病理会社へ委託する可能性があります。
■解析作業フロー
■Curio Trekker Bead概略図
■シングルセルデータの品質を保持しながら、高密度の核空間マップを作成
【解析例】Curio Trekkerを使用した胚発生11日目(E11)のマウス胚からの核の空間解析
E11マウス胚由来の25 µm組織切片をCurio Trekkerタイル(10 mm x 10 mm)に供し、57,545個の核の空間解析を行った。
(A) Trekkerを使用した核の空間マップ。各点は単一の核を示す
(B) 隣接する組織切片のH&E染色画像
(C) ST-Align(画像と遺伝子発現を結びつけるツール)によるH&E画像とTrekker空間マップの重ね合わせ画像
(D) シングルセル解析から得られたUMAP。各点は図Aの点に1対1に対応
(E) 5種類の遺伝子(Gm3764、Rtn1、Cpox、Dnm3os、Gata3)に関する空間上の発現パターン画像
・ヒト試料の解析にあたり、個人情報に関わる検体は、お客様ご所属施設の倫理委員会等で遺伝子解析研究に用いられることの承認が得られており、かつお客様の元で匿名化されたものに限らせていただきます。
詳しくは、「ヒト試料・情報の取り扱いについて」をお読みください。
・お客様よりご提供いただいた検体・情報および納品物の複製物は、別途期限を定めている場合を除き、業務終了後3ヵ月を経過すると順次廃棄いたします。ご了承ください。