Pyrophosphatase (inorganic), HQ

IVTでのRNA合成反応を促進し、収量向上に寄与するHQ grade酵素
  • Pyrophosphatase (inorganic)(製品コード 2450A)と同等の性能を有するIVT合成反応促進酵素
  • ヒトまたは動物由来成分、およびβラクタム系化合物を最終組成液に含まない「High Quality(HQ)グレード製品」
  • RNA医薬開発等の基礎研究段階での利用に加え、非臨床試験や医薬品原料のGMP製造前のプロセス開発段階での利用に最適
RNA医薬開発

mRNA(IVT)製品ガイド
製品コード メーカー
略称
製品名 容量 価格(税別) 特記事項 説明書、CoA
データシート
ベクター情報
参考資料 カート
Takara Code
2451A

TKR

タカラバイオ(株)
Pyrophosphatase (inorganic), HQ
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2450Aと同等性能のHQグレード品
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2451A
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製品説明

Pyrophosphatase (inorganic), HQは、ヒトまたは動物由来原料およびβラクタム系化合物を最終組成液に含まないHigh Quality(HQ)グレード試薬(研究用)です。本酵素は、非臨床試験用の医薬品原薬の調製やGMPガイドラインに準拠する医薬品の製造プロセスの開発、RNA医薬開発等の基礎研究に利用可能な製品です。
? 品質グレードとは?(RUO/HQ/GMP)

本酵素はPyrophosphatase (inorganic)(製品コード 2450A)と同等の性能を有しており、無機ピロリン酸(PPi)の加水分解を触媒してオルトリン酸を生成します。したがって、RNAやDNAの合成反応で生じるピロリン酸を分解することで、合成反応を促進することが可能です。
in vitro transcription(IVT)反応においてT7 RNA Polymerase, HQ(製品コード 2542A)と併用した場合、高品質のRNAを大量に調製できるため、RNA医薬分野の研究開発での利用に適しています。

核酸合成反応中に生じる無機ピロリン酸inorganic pyrophosphate(=PPi)は、IVT反応液中のPolymerase の補因子であるMg2+と反応して沈殿物を生じ、合成反応を低下させてしまいます。Pyrophosphatase (inorganic) (=IPP)は、PPiを分解してオルトリン酸(H3PO4)とすることで、Polymerase活性に関わるMg2+の沈殿を防ぎ、合成反応を促進します。

IVT収量(弊社比較データ)
(弊社比較データ)
図1.RNA合成収量(IPP添加あり/なしでの比較)
Firefly Luciferase (FLuc) mRNAをコードするDNA(製品コード 6144;構成品のPositive Control Template (FLuc))をin vitro transcription(IVT)の鋳型に用いて、Pyrophosphatase (inorganic), HQ(以下IPP)の添加あり/なしによるIVTのRNA合成収量への影響を確認した。IVT反応におけるRNA合成酵素としてT7 RNA Polymerase, HQ(製品コード 2542A)を採用し、Cap付与型のmRNA合成時にはCapアナログ:CleanCap Reagent AG (3' OMe)(TriLink社)を使用した。IVT反応系へのIPP添加量は、終濃度として0.005 U/μlもしくは0.01 U/μlとなるように調製した。
結果として、Capあり/なしにかかわらず、IPPの添加によって2倍程度高いRNA合成収量を得られることが示された。
使用例(20 μl反応系)はこちら

用途

<医薬品原料開発>
非臨床試験用mRNA原薬の調製
RNA医薬のプロセス開発

<基礎研究>
in vitro transcription反応におけるRNA収量の向上
DNA増幅反応の促進

品質

本製品の最終組成液には、ヒトまたは動物由来成分、およびβラクタム系化合物は含まれません。

内容

Pyrophosphatase (inorganic), HQ (1 U/μl)   1,000 U

保存

-20℃

濃度

1 U/μl

起源

Escherichia coli carrying a plasmid containing the gene for Saccharomyces cerevisiae (yeast) inorganic pyrophosphatase

一般的性質

質量:約66 kDa(ホモダイマー)
補因子:Mg2+

活性の定義

25℃において、無機ピロリン酸から1分間に1 μmolのリン酸を生成する酵素量を1 Uとする。

活性測定用反応液組成

100 mM Tris-HCl(pH7.2)
2 mM MgCl2
2 mM inorganic pyrophosphate(PPi)

品質管理データ

性能試験結果については、各ロットのCertificate of Analysis(CoA)をご覧ください。
CoAはhttps://catalog.takara-bio.co.jp/search/doc_index.phpからダウンロードできます。

注意事項

本酵素の激しい攪拌は行わないでください。

使用例

T7 RNA Polymerase, HQ(製品コード 2542A)を用いた場合の使用例を以下に示す。

横にスクロールできます
滅菌精製水 X μl
10×IVT Reaction Buffer, HQ 2 μl
ATP、CTP、GTP、UTP 各10 mM
Template DNA 0.5~2 μg
RNase inhibitor 20 U
T7 RNA Polymerase, HQ 200 U
Pyrophosphatase (inorganic), HQ 0.1~0.2 U
Total 20 μl

37℃で1~2時間インキュベーションする。

T7 RNA Polymerase, HQ(製品コード 2542A)のコンポーネント
注意事項
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